春日井市立高森台中学校は、GIGAスクール構想以前から11年間にわたりICT活用を積み重ねてきた先進校です。Chromebookの一人一台環境やGoogle Workspace for Educationを駆使し、生徒の主体的な学びを促進。社会科では地域課題を解決する探究型学習、数学ではJamboardを用いた協働学習、体育では動画分析による技能向上、理科では実験計画の共同作成、国語では共同執筆と相互評価など、各教科で効果的な実践が展開されています。また、教職員間の連携強化にもICTを活用し、情報共有や研修体制を整備。導入に伴う課題（教員スキル格差、端末管理、評価方法など）にも取り組み、AIやVR/ARなど未来の教育を見据えた改革を進めています。ICTは単なる道具ではなく、生徒の思考力・判断力・表現力を高めるエンジンであり、主体的な学びを支える鍵であることが高森台中学校の事例から明らかになりました。

近年、教職員のメンタルヘルス問題が深刻化する中、愛媛県が全国に先駆け、全公立学校教職員約1万2千人にAIを活用したメンタルヘルスケアを導入しました。文部科学省の調査でも教員の精神疾患による病気休職者数は過去最多を更新し続けており、教育現場の疲弊は看過できない状況です。 この画期的な取り組みの中心となるのが「AIさくらさん」です。AIさくらさんは、教職員に対し24時間365日、メンタルヘルスチェック、チャット相談、専門家への相談仲介、ストレス軽減情報提供、匿名データ分析による組織全体の健康管理といった多角的なサポートを提供します。 AI導入の背景には、教職員の業務多忙化や生徒指導の困難化など複合的な要因があり、これまでの対策では利用が進まない課題がありました。 AIさくらさんの導入により、教職員の休職・離職の防止、ストレス軽減、組織全体の健康管理、そして相談しやすい環境づくりが期待されます。AIは時間や場所に制約されず、匿名で利用できるため、多忙な教職員でも気軽にメンタルヘルスケアに取り組めるようになります。