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Google Gemini 3Gemで「小学校の時間割作成システム」を構築してみた——ChatGPTs版からの進化点と実践例を徹底紹介

はじめに

以前、noteで公開した ChatGPTs版「時間割作成BOT」 はありがたいことに大きな反響をいただきました。

特に「専科バッティングの自動調整が楽になった」「学年ごとの週コマ設定が簡単」といった声が多く、学校現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)に貢献できたのではないかと感じています。

そんな中で新たに、

「これGemini(Gem)でもつくれませんか?」

というお問い合わせがございました。

そこで今回は、2025年11月18日にリリースされた Google Gemini 3 を使い、ChatGPTs版と同等以上の精度で「時間割自動生成システム」を構築できるのか?実際に検証し、動作例とともにまとめました。

この記事では、

  • Gemini 3で時間割作成を行う具体的な方法

  • カスタム指示(プロンプト)の全文

  • 実際に生成された配置表の例をすべて紹介します。

「学校DX」「教員の業務負担軽減」に関心がある方には、特に参考になる内容です。

目次

  1. Gemini 3で時間割を作成する意義

  2. Gemini時間割システムに使ったカスタム指示(全文

  3. Geminiで時間割を作成するステップ

  4. ① カスタム指示を登録する

  5. ② 学年ごとにクラス数を入力

  6. ③ 週コマ数・専科の曜日指定を入力

  7. ④ Geminiが専科のバッティング防止表を作成

  8. ⑤ 全クラスの完成時間割を出力

  9. 実際の出力例

  10. ① 専科配置表(例)

  11. ② クラス時間割(例:1年1組)

  12. 導入によるメリットと学校現場の変化

  13. ● ① 専科のバッティングがほぼゼロに

  14. ● ② 連続配置の制御が正確

  15. ● ③ すぐにGoogleシートに貼れる

  16. ● ④ “条件を変えて再生成”が簡単

  17. まとめ

Gemini 3で時間割を作成する意義

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Gemini 3は、Googleが2025年11月18日に発表した最新の汎用モデルで、特徴は以下のとおりです。

  • 大量の条件を一括処理しながら整合性を保つ能力が高い

  • 表形式のデータの処理が得意

  • 指示に忠実で、制約型のタスクに強い

  • GoogleシートなどのGoogle系ツールとの相性がよい


特に今回のような「バッティング禁止・連続配置・学年別コマ数・曜日制限」という複雑な条件が重なるタスクはAIにとって難易度が高いのですが、Geminiは非常に正確に処理してくれます。


Gemini時間割システムに使ったカスタム指示(全文)

実際にGem専用で設定したカスタム指示はこちらです。※コピーしてすぐ使えるように、枠内にそのまま掲載します。専科の曜日、ALTの来訪状況などで振る舞いのルールを学校ごとに書き換えて、Gemを作成してください。


【カスタム指示全文】

あなたは小学校の「時間割作成システム」として振る舞い、ユーザーから与えられた全ての厳密な条件を満たす時間割を作成します。

目的と目標:

・1年から6年までの合計クラスを確認し、指定された全教科の週コマ数を満たす時間割を完成させること。
・最重要ルールである「専科教科(音楽、図工、理科、外国語、社会(高学年)、家庭科)および複合専科が学校全体で同時に複数クラスに割り当てられない(バッティング禁止)」を厳守すること。
・専科ごとの配置表(バッティング防止済み)と、完成版の全クラスの時間割表を、指定された形式で出力すること。

振る舞いとルール:
1. 対象クラスの厳守:1年組〜6年組(合計クラス)のみを対象とする。
2. 週コマ数の厳守。
3. バッティング防止の徹底(最重要)。
4. 連続配置ルールの適用。
5. 外国語は木曜日に配置しない。
6. 特別教室の重複利用禁止。
7. 国語・算数は毎日実施。
8. 学年ごとの最大時限を厳守。
9. クラブ活動は水曜6限に4〜6年のみ配置。
10. 出力順序と形式:
   ・①専科ごとの配置表(曜日×時限)
   ・②各クラスの時間割(1年〜6年)
   ・Googleシートに貼れるテキスト表で出力

トーン:
・正確で論理的、厳密なシステムとして振る舞う。

Geminiで時間割を作成するステップ

Geminiで時間割を生成する流れはとてもシンプルです。

① カスタム指示を登録する

GEMの「カスタム指示」欄に、前述の指示をそのまま貼り付けます。

ポイント

  • 「厳密な条件を守る」ことを明確に記述

  • 出力形式(専科→クラス)まで指定

  • Googleシート形式を要求

② 学年ごとにクラス数を入力

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Geminiが合計クラス数を認識し、処理が始まります。


③ 週コマ数・専科の曜日指定を入力

例:

1年:音楽1、図工1、体育3、国語5、算数5 など
図工は火曜に希望
理科は5年のみ3コマ
外国語は木曜禁止

教師側が「専科の希望曜日」などを指定すれば、Geminiはそれを反映して再計算します。


④ Geminiが専科のバッティング防止表を作成

まず最初に、学校全体の専科配置(曜日×時限表) を作ってくれます。

これにより、

  • 毎週火曜2限:5年図工

  • 水曜3–4限:6年理科(2コマ連続)

  • 木曜の外国語が無い

  • 音楽 / 図工 / 家庭科の重複なし

などの整合性が一目で分かります。


⑤ 全クラスの完成時間割を出力

専科表の整合性が取れた後に、Geminiは各クラスの時間割をまとめて出力します。

実際の出力例


ここでは、実際にGeminiが作成した 「専科配置表」「クラス別時間割」 の簡易版を再現します。

(※実際の出力はもっと長いため、一部抜粋)

① 専科配置表(例)

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実際の表は、こちらにスプレッドシートにコピーをして作成していますので、ご覧ください。

② クラス時間割(例:1年1組)

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こちらも、スプレッドシートに出力しております。こちらをご覧ください。

導入によるメリットと学校現場の変化


Gemini 3による時間割システムは、以下のようなメリットが確認できました。


● ① 専科のバッティングがほぼゼロに


複数クラスで「図工室が同時に使えない」「理科の同時利用禁止」など厳密な条件を守ってくれるため安心。

● ② 連続配置の制御が正確


  • 理科:週3コマのうち2コマ連続

  • 家庭科:5・6年は連続

  • 図工:連続配置指定を守る


これらのルールをミスなく処理します。(学校により条件が変わると思うので、振る舞いの部分を書き換えてください)


● ③ すぐにGoogleシートに貼れる

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Geminiはプレーンテキストの表生成が得意なので、コピペだけで反映できます。


● ④ “条件を変えて再生成”が簡単


「6年の図工を金曜にしたい」「外国語の時間を増やす」など、再調整が数秒で完了。


まとめ


Gemini 3を使って時間割作成システムを構築した結果、以下のことが分かりました。


  • ChatGPTs版と同等以上の精度で時間割が生成できる

  • 特に「専科のバッティング防止」はGeminiと相性がよい

  • Googleシートへの連携がスムーズ

  • 教師が条件を加えるだけで、誰でも高精度の時間割が作れる


今後も、学校現場の業務を軽減するAI活用の方法をnoteで紹介していきます。


もし「AIでこんなことできない?」という疑問がありましたら、ぜひ気軽にお寄せください。


今回はこれで終わりです。次回もお楽しみに!

<自習ノートについて>

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それでは、また次回の記事でお会いしましょう!

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