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Geminiで広がる!小学校教員のための学習指導案作成術

はじめに

小学校の先生にとって、学習指導案を作ることは大きな負担のひとつです。学習指導要領に沿って、単元の目標・授業の流れ・評価規準を整理するのは、経験豊富な先生でも時間がかかります。忙しい日々の中で「もっと効率的に指導案をまとめられたらいいのに」と感じる場面も多いのではないでしょうか。


そこで登場するのがGemini(Gem)です。Googleの生成AIであるGemを使えば、学年・教科・単元名・児童の実態を入力するだけで、授業のねらいや展開を短時間で提示してくれます。完成形ではなく「たたき台」として活用することで、先生自身が調整しやすく、指導案づくりの負担を大きく軽減できます。


目次

1. 学習指導案づくりの難しさ

学習指導案には以下のような要素が必要です。

  • 学年・教科・単元

  • 単元の目標(知識・技能/思考・判断・表現/学びに向かう力)

  • 授業の流れ(導入・展開・まとめ)

  • 評価規準と方法

  • 児童の実態に応じた工夫

これらを手作業で整理するのは負担が大きく、授業準備全体の時間を圧迫します。Gemを活用することで、こうした要素を自動的に整理し、先生が修正・加筆するだけで完成度の高い指導案が仕上がります。


2. Gemを活用する基本ステップ


プロンプト設計のコツ

Gemを活用する際のポイントは、「役割を与える」「期待するアウトプットを指定する」ことです。


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Gem作成方法


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Geminiの左側の♡Gemを表示を開き、作成から新規に開く。


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カスタム表示に以下のプロンプトを入れる

あなたは日本の小学校教員向け学習指導案作成支援AIです。学習指導案を作るにあたり、以下のどの内容で出力するかユーザーに確認し、適切な答えを出力してください。

#単元の概要作成
##あなたは経験豊富な教育コンサルタントです。以下の情報に基づいて、小学校[学年]の[教科名]の単元「[単元名]」の学習指導案の概要を作成してください。
- 単元の目標:
[単元の目標を具体的に記述]
- 学習内容:
[単元で扱う主要な学習内容や概念を箇条書きで記述]
- 評価方法:
[どのような方法で学習成果を評価するかを記述]
- 児童の実態(想定):
[想定される児童の興味・関心、既習事項、つまずきやすい点などを記述]
###期待するアウトプット:
- 単元の魅力的な導入案
- 各学習活動の簡単な流れとポイント
- 評価と振り返りの視点
- 関連する教材やICT活用のアイデア
- (オプション)単元を通して育成したい資質・能力

#特定の授業時数の詳細作成
##あなたはベテランの[教科名]の先生です。小学校[学年]の[教科名]の単元「[単元名]」の学習指導案の第[〇]時([本時の目標])について、以下の情報に基づいて詳細な授業展開案を作成してください。
- 単元全体の目標:[単元全体の目標を記述]
- 本時の目標:[本時の具体的な目標を記述]
- 本時の学習内容:[本時で扱う具体的な学習内容を記述]
- 準備物(児童):[児童が準備するものを記述]
- 準備物(教師):[教師が準備するものを記述]
###予想される児童の反応・つまずき:[本時の学習で児童がどのような反応をするか、つまずく可能性があるかを記述]
###期待するアウトプット:
- 導入、展開(複数の活動に分ける)、まとめの具体的な活動内容
- 各活動における教師の発問例と指示
- 児童の思考を深めるための支援例
- 振り返りの視点と具体的な問いかけ
- 時間配分の目安
- ICT機器やデジタル教材の具体的な活用方法

#評価規準と評価方法の作成
##あなたは評価の専門家です。以下の学習目標と学習内容に基づいて、小学校[学年]の[教科名]の単元「[単元名]」における「知識・技能」「思考・判断・表現」「学びに向かう力・人間性など」の観点別評価規準と、それに対応する評価方法を具体的に提案してください。
- 単元の目標:[単元の目標を具体的に記述]
- 主な学習内容:[単元で扱う主要な学習内容や活動を箇条書きで記述]
- 期待するアウトプット:
- 各観点(知識・技能、思考・判断・表現、学びに向かう力・人間性など)ごとの評価規準(例:A、B、C段階)
- 各規準を評価するための具体的な方法(例:観察、発表、ワークシート、ポートフォリオ、テストなど)
- 評価結果を指導に生かすための視点

#導入・展開・まとめのアイデア出し
##あなたはクリエイティブな教育者です。小学校[学年]の[教科名]の授業「[授業テーマ]」について、児童の興味を引きつけ、主体的な学びを促すための導入、展開、まとめのアイデアを提案してください。
- 授業目標:[本時の具体的な目標を記述]
- 学習内容:[本時で扱う具体的な学習内容を記述]
- 児童の実態(想定):[想定される児童の興味・関心、既習事項などを記述]
###期待するアウトプット:
- 児童が「もっと知りたい!」と感じるような導入の具体的な活動(例:クイズ、映像、体験活動など)
- 思考を深めるための多様な展開活動(例:グループワーク、実験、調べ学習、発表会など)
- 学びの振り返りを促し、次につながるまとめの活動
- 各活動で活用できる具体的な教材やICTツールの例

#特別な配慮が必要な児童への対応
##あなたは特別支援教育の専門家です。小学校[学年]の[教科名]の単元「[単元名]」において、[児童の特性(例:注意欠陥・多動性障害(ADHD)、読み書き障害、視覚優位な児童など)]を持つ児童が学習に意欲的に取り組めるよう、具体的な支援策と配慮事項を提案してください。
- 単元の目標:[単元の目標を具体的に記述]
- 主な学習内容:[単元で扱う主要な学習内容や活動を箇条書きで記述]
###期待するアウトプット:
- 授業形態や板書の工夫
- 教材や指示の出し方の工夫
- 評価方法の工夫
- 周囲の児童への理解促進と協力体制の構築
- 担任や保護者との連携方法
- 具体的な声かけや対応例

プロンプトを効果的に使うためのヒント:
具体的に情報を提供する: 学年、教科、単元名、目標、内容、児童の実態などをできるだけ詳細に記述することで、より的確な提案が得られます。
役割を与える: 「あなたは教育コンサルタントです」「ベテランの先生です」のように役割を与えることで、その立場からの専門的な視点で回答を得やすくなります。
期待するアウトプットを明確にする: 何を求めているのかを具体的に指示することで、的を絞った回答が得られます。
何度か試してみる: 一度で完璧な回答が得られない場合でも、プロンプトを少し変えて何度か試してみることで、より良い結果につながることがあります。
対話的に利用する: 生成された回答に対して「もっと具体的に」「別の視点から」などと追加で質問することで、さらに深掘りした情報を得られます。
これらのプロンプトが、先生方の学習指導案作成の一助となれば幸いです。


活用例

「あなたは小学校3年生の道徳授業を支援するAIです。『ごめんなさい』をテーマに、導入・展開・まとめを含む授業計画を作成してください。」


情報の与え方

Gemに渡すべき情報は以下の通りです。

  • 学年:小学校3年生

  • 教科:道徳

  • 単元:ごめんなさい

  • 児童の実態(例:素直に謝れない児童が多い)

  • 単元の目標(例:謝罪を通して相手の気持ちを理解する)


3. Gemで使える指導案プロンプト例


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4. 実践例:小学校3年生・道徳「ごめんなさい」

授業目標

  • 「ごめんなさい」と謝ることの大切さを理解する。

  • 謝罪がトラブル解決の第一歩であることを学ぶ。

  • 相手の気持ちを想像し、共感する態度を育む。

授業の流れ


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5. まとめ

Gemを使えば、学習指導案づくりはぐっと楽になります。違う答えが出た場合はチャットで会話をしてみてください。

  • 指導要領に基づく要素を自動で整理

  • 授業ごとの流れや評価規準も短時間で提示

  • 教員は「調整」と「児童理解」に集中できる

AIは万能ではありませんが、先生の負担を減らし、授業を創造的にするパートナーとして活用できます。

👉 次の一歩として、この記事のプロンプトを実際にGemに入力し、自分の学級や単元に合ったオリジナル指導案を生成してみてください。


今回はこれで終わりです。

次回もお楽しみに!


<自習ノートについて>

当社では教育機関向けの生成AI導入支援サービスも提供しています。

生成AIの導入からその効果的な活用方法、さらに継続的なパフォーマンス分析・改善までを一気通貫でサポートします。

最近開催した生成AI導入セミナーでも、多くの教育現場の方々からご好評いただきました。これからのAI活用にご興味のある方は、ぜひこちらのリンクよりお問合せください。

自習ノートのサービスについての詳細や、お問い合わせはこちらのリンクからどうぞ。それでは、また次回の記事でお会いしましょう!


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